私の研修会に何度か出席していた商社の支店長から、もう一度だけ研修会をしてほしいとの要望です。

昔のように20名も30名もの多くの人たちが参加するものではなく、10名未満での研修会です。

私が主宰した20回に及ぶ改善検討会、最終回から5年近く経過しました。

多い時は20社30名もの参加者がありました。

一日中話し続け疲労困憊になったこともありました。

時として大声で怒鳴ったり、優しく微笑むこともありました。

私が「息をするのもしんどいのに一日中しゃべれるわけがないでしょう」

支店長は「あと一度だけでいいんです。首藤さんの講義が聞きたいのです」

改善検討会を実施していたころは、大ぼらも吹くが行動力もあり成果も上げ続けていました。

「首藤さんの研修を受けるとモチベーションが上がるんです。三ケ月に一度特効薬を貰いに来るんです」

そんな声も聴きましたが、今の私では・・・・・・・

今の私ではいくら熱弁をふるっても参加者の心に響くことはありません。

気力も減退し行動力も失せた私では所詮口先だけの空言にすぎないのです。

人の心に響くのは言葉ではありません。内に秘めたほとばしる情熱だけです。

残念ですが支店長には丁重にお断りさせていただきました。