私は大学中退後、21歳で外資系の大手検査機器メーカーに入社しました。
「辞令、総務部経理課勤務を命ず」私が初めて受けた辞令です。
そのまま総務畑を歩いていれば定年までこの会社に勤めていたと思います。
そして、平々凡々とした人生を送っていたと思います。
しかし、入社2年目、突然営業部への異動を命じられました。
毎日毎日、数字との闘い、何度も退職を考えていました。
それから15年間、悪戦苦闘そして無我夢中で営業活動に励みました。
36歳の時に出た辞令には「大阪支店長を命ず」でした。
営業マン30名の支店でしたが、業績はいつも最下位の落ちこぼれ支店です。
当時の営業本部長は私との折り合いが悪く、まさに嫌がらせ人事でした。
しかし、3年で業績はV字回復、トップクラスの支店に成長しました。
そして、最後の辞令が出ました。「九州支店長を命ず」営業マン僅か5名の弱小支店です。
私の敗北です。私は東京本社に出向き辞表を出し無職になりました。39歳の時でした。
当時は営業本部長を恨みましたが、今は彼に感謝の気持ちで一杯です。
何故なら、それ以降の私の人生は波乱万丈でしたが、、最後にサンメイトプラスという豆粒ほどの零細企業ですが素晴らしい会社に入社し、オール電化やリフォームというお客様にお喜びとご満足をお届け出来る仕事に従事できたこと、そして70歳を過ぎても現役を続けられること。
最初の会社に残っていたら、多少は出世したかもしれませんが、60歳で定年しつまらない人生を送っていたでしょう。
この歳になっても多くのお客様と出会い、オール電化、リフォームを通じて楽しくお話が出来る、あの日の決断でこんな素敵な人生を送ることが出来るなんて感謝、感謝です。